国境を超えた日
駅からしばらく大通りに沿って登校する事になるのだが、近くに他の学校があるために校則[注釈1]などにはない 暗黙のルール[注釈2] が、いつからか生まれていたようだ。
わたしの今年の目標は2つ定めていた。
一つは自分に素直になること。(過去記事でも書いていました。)
そして、もう一つは ぶっ飛んでいく ということだった。
ぶっ飛んでいく。そう決めたのはいいものの、結局自分のメンタルの脆さが歯止めになって何も出来なかった。
そういうしている内に高2の春がやってきた。
青春などない、いつもの毎日がまた、やってきた。
いつも通りに登校していたあの日、わたしは 反対側 にとある勇者を見た。
ただ校則を理解していなかったのか、それとも何らかの意図があっての事かは分からない。
わたしの何かが引っかかった。
ぶっ飛んでいくって言ったのは誰だ。
このままじゃ何も変わらない。
変われない、またいつもと変わらない日々が来てしまう。
だから今日、わたしは試しに勇者になってみた。
幸いというべきか分からないが、時間帯の割にはB学校の生徒が居なかった。
後ろに居たのかもしれないが、少しの恥ずかしさと怖さで振り向く事は出来なかった。
だけど、大きな発見だった。
かなり楽だった。
そもそもA学校とB学校では通学路の数が違う。
A学校は1つしかないのに比べて、B学校は3つもあるせいだろうか、通学路を通る生徒の割合が違う。
だからピーク時でもそこまで混まないし、ちょうど足を負傷しているわたしにとっては非常に楽だな、と感じた。
これは一種の 反抗 に入るのかもしれない。
けれども、それがまた心地よかった。
いつもとは違う 非日常 を体感出来たのが、心底嬉しかった。
今日1日やってみたが、B学校の生徒が居なかったために十分には分からなかった。
だからわたしは明日も 国境を超えて 登校する。
そんな言い訳を、これからしばらくしていくことになるだろう。
きっと、いつかは周りの視線に慣れる日が来るだろう。
その日が来る前に、B学校の生徒に何か言われないか心配という事だけが少々心残りだ。
P.S. (2018/04/24 21:15)
良いタイトル、戴きました。
ありがとなのです( ॑꒳ ॑* )⋆
P.S.
題名が適当過ぎたので、誰かいい名前あったら付けて下さい。
[注釈1]
《登下校について》
➀ 登下校の際は 定められた通学路 を通る。(生徒手帳 P.144より抜粋)
《通学路について》
○○駅を出て、××通りに沿って本校まで登校してください。(学院生活のしおりより抜粋)
[注釈2]
A学校の生徒は大通りを跨いだ 左側 を歩き、B学校の生徒は大通りを跨いだ 右側 を歩く。